𠮷野家は全国的に知られた牛丼チェーンの1つで、築地市場に開店した1店舗から全国に数百店舗を置くチェーンへと広がったことで知られています。近年𠮷野家はそのグループ企業に牛丼業態ではないものを加え始めており、特にラーメンに力を入れていることを公表しています。
というわけで17日午前11時から提供開始となった「とんこつ醬油牛鍋膳」を食べてみることにしました。昨年提供された「牛カレー鍋膳」がとても美味しかったので期待はちょっぴり高めで食べていることを念頭に読み進めてください。
結論
- 定食扱いなのでご飯をいっぱい食べ進められる
- 全体的にちょっと薄味
- にんにくマシマシだれは正直微妙
とんこつ醬油牛鍋膳
とんこつ醬油牛鍋膳は店内で税込み899円で、298円を追加することで肉2倍盛りとすることが可能です。なお、吉野家では2週間ほど前から割引券を配布していましたので、それをお持ちであれば50円引きで食べることが出来ます。お得ですね。
カテゴリとしては定食の扱いらしく、他の定食と同様に ご飯の大盛りとおかわりが無料 となっています。正直お肉を2倍盛りにするのはコスパが極めて悪いと思うので、ありがたくご飯を大盛りにしておかわりをするといいかと思っています。
注文に関してはタブレット導入店舗に行ったため、タブレットでポチポチするだけです。店員さんに話しかけることが苦手な私みたいな人に優しくて嬉しいです。
さて、5分ほどでとんこつ醬油牛鍋膳が来ました。何にでも味噌汁が付く松屋とは異なって、この鍋膳にはご飯とお新香、それに「にんにくマシマシだれ」という謎のペーストが付いてきます。この鍋は単品で注文することも可能で、単品で注文する場合店内価格で税込み789円(テイクアウト価格で775円)となっており、炊かれた温かいお米とお新香に110円の価値を感じない方は単品で注文するとよいのではないでしょうか。家と吉野家がそこまで遠くない場合は、家で米を炊き鍋単品をおかずにするといった手法も可能かと思います。
鍋膳に入っている野菜は牛すき鍋膳と大差なく(おそらく同一かと思います)、白菜・人参・ねぎ・玉ねぎ・豆苗といった感じです。店舗によってバラつきはあるかと思いますが、私の食べたものは玉ねぎが一番入っており、次に人参という感じでした。また野菜の入っている量はそこまで多いわけではないため、ご飯をおかわりする前提の場合は一気に食べ進めないことをおすすめします。
昨年の「牛カレー鍋膳」においてはきしめんが付いておりカレーうどん感が高かったのですが、今年度もきしめんが付いていました。コラボ元であるばり馬の麺は太麺とは言い難く、それをそのまま入れたのであれば「伸びてしまう」と判断されたのでしょうか。ラーメンチックではないなと思っていましたが、普通に美味しかったです。
スープの味としては、 豚骨感は結果から言ってあまり強いものではありません でした。端からワイルドな荒々しさは期待していなかったのですが、スープを飲んでみて「醬油の味だけ…いやかすかに豚骨っぽい感じもしなくはない…まあ確かにまろやかな感じはするな」といったくらいには弱いものでした。もちろん単に醬油ベースのものを飲んだ時とは全く異なるのですが、「豚骨っ!」といった感じはあまりしませんでした。豚骨感の期待値を上げすぎると後悔してしまうかもしれません。
にんにくマシマシだれ
問題の「にんにくマシマシだれ」という謎のペーストは、名前の通り大変ニンニクが強いピリ辛のペーストでした。(これは吉野家一般に言えることですが)全体的に薄味でしたので、味変というか寿司におけるワサビのようにちょっとだけのせて食べるといった形でニンニクとピリ辛な味が加えられるような感じです。これは好みが分かれるところで、私自身としてはニンニクは好きなのですが、生にんにくはそうではないので正直「微妙」という感じです。
このペーストはこの夏になぜか現れ、GIGAZINEが「何だかよく分からない麺料理」と評した牛玉スタミナまぜそばのタレと(細かい違いはあるのかもしれないのですが)同一で、夏の時に好きになれなかったためやっぱり「微妙」という感じです。ただ、麺に比べればご飯の方がよっぽど相性がいいように感じました。吉野家の商品開発部も「やっぱり麺よりもご飯」と思い直したのでしょうか。
総合的に見て
総合的に見て、今回の鍋膳は美味しく食べることが出来ました。が、昨年の「牛カレー鍋膳」と比較するとそこまで美味しくはない、といった感じです。牛カレー鍋膳はカレーの美味しさ・だしの美味しさ・牛の美味しさの3つのベクトルがあり、それぞれの相乗効果を楽しめましたが、今回のとんこつ醬油牛鍋膳は、牛の美味しさ・醤油の美味しさ・にんにくマシマシだれの美味しさというベクトルで、 結果としてシナジーが弱くなってしまったのでは ないでしょうか。
今後提供期間中にメニューの改良があるかどうかは分かりません。もし改良するのであれば「とんこつ醤油」としての美味しさを単体としてよりはっきりとし、にんにくマシマシだれに頼らないような方向性、かつ牛の美味しさと重ならない風味を目指してくれたらよりよくなるのではないかと思います。豚骨の美味しさはチェーン店の店舗で出しにくいということは家系を名乗る家風ラーメン店で散々見せつけられているので難しいとは思いますが、より美味しいとんこつ醬油牛鍋膳を目指して頑張ってほしいと思います。
関連リンク
- 季節商品人気No.1「牛すき鍋膳」 & 新登場!「とんこつ醬油牛鍋膳」販売開始 - 吉野家
- とんこつ醬油牛鍋膳 - 吉野家
最後に
昨年の「牛カレー鍋膳」がとても美味しかったので、感情に対するボキャブラリーが乏しいのですが記事を書こうと思い、何とか記事を書きました。これから吉野家に行く方にとって参考になれば幸いです。
普段ラーメンを食べる際は基本的に「ラーメンをおかずにしてご飯を食べる」、といった食べ方をしていないと言ったら嘘になるくらいにはラーメンとご飯の組み合わせが好きなのですが、ご飯との相性がそれなりにいい感じでしたので美味しく食べ進めることが出来ました。どんなに早くとも来年の3月くらいまでは提供するかと思いますので、こんな食レポで食欲が湧くくらいラーメンか吉野家が好きな方は注文をしてみると良いのではないでしょうか。