日本語版ウィキペディアに「いわき市アンモナイトセンター」を立項した

アンモナイトセンターそのものへの言及が少ない / 2022-09-29T00:00:00.000Z

先月末の私は日本語版ウィキペディアへ「大気の川」を翻訳立項しましたが、今月も日本語版ウィキペディアへと何か寄稿しようかなということで、このサイトがカツカツなのを置いといて「いわき市アンモナイトセンター」という記事を書きました。執筆していていろいろ引っかかったことをメモしていきたいと思います。

言及資料、無し…

書く前から薄々気づいていたのですが、博物館が出版している資料は多数あれど博物館そのものについて説明している資料というのは基本的にその博物館や博物館を運営している団体からしか出ていないんですよね。Wikipediaの記事を立てるためには「特筆性」というものが必要なのですが、「特筆性がある」と言える状況を簡単に示すのであれば「無関係な信頼できる第三者から有意な言及がある」という状況です。

つまり博物館そのものから出てきている情報があるからと言って立項は出来ないのです。一応どうにか頑張って群馬県立自然史博物館の研究報告においてアンモナイトセンター周辺の化石について扱っている原著論文を見つけたので、最低限の基準を満たしたということで記事を書き進めることにしました。

双葉層群についての記事

今のところあまり古生物に興味が無いので詳しくはあまり知らないのですが、双葉層群というのは白亜紀の化石の産地として有名で、かなり古い時代から調査が行われてきたとのことです。GEOLISではあいにくいい感じの論文が引っかからなかったのですが、先述の研究報告から参考文献を芋づる式に引っ張る形で情報を収集していました。と言っても図書館へ行くのが面倒だったのでオンラインで読めるものしか見ていませんが。

というわけで情報は徐々に充実していったのですが、例え双葉層群足沢層大久川部層について扱った論文であったとしても、アンモナイトセンターそのものに触れていなければアンモナイトセンターの記事に反映できないんですよね。だからと言って双葉層群そのものについて書こうとすると、この地域全般を見渡す必要が出てくるので3ヶ月くらい執筆にかかりそう…と思ったので情報を割と切り捨ててしまいました。

それがためにスタブを付けた上での立項となってしまったのはちょっと悔しいです。

参考文献

  • 安藤寿男、勢司理生、大島光春、松丸哲也「上部白亜系双葉層群の河川成~浅海成堆積システム 堆積相と堆積シーケンス」『地学雑誌』第104号2巻、284-303ページ、1995年、国立国会図書館書誌ID: 3610470、ISSN: 1884-0884、NAID: 110000379759、DOI: 10.5026/jgeography.104.284

最後に

というわけで独立記事作成の目安ギリギリの記事を書くのはしんどいという話でした。10月分の記事はもうちょっとメジャーなテーマにしようかなと思っています。

Writer

Osumi Akari

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