イオングループのコンビニであるミニストップは、8月9日に社内調査で店内調理のおにぎり・弁当で「製造ルールからの逸脱」があったことを公表しており、後にそれが消費期限シールの貼り付けに関するルールであることが明らかとなっていました。これに伴って、「手づくりおにぎり」及び「手づくり弁当」が一時的に販売が休止されていました。
本日ミニストップは、新たに店内調理の惣菜でも同様の逸脱があり、かつそれらが確認された店舗を公表したため、これを基にまとめていきたいと思います。
結論
- おにぎり・弁当に加えて惣菜でもルールの逸脱
- 全国で23店舗存在
- これまでに健康被害の申し出無し
製造ルールからの逸脱
ミニストップは18日、これまでにルールからの逸脱が発覚し販売を中止していたおにぎり・弁当に加えて、惣菜に関しても同様の逸脱があったことを発表しました。これに伴って18日から店内調理の惣菜についても販売を中止するとのことです。
製造ルールからの逸脱に関して、具体的なものとして以下の事例が挙げられています。
店内厨房にて製造した商品に、本来であれば製造後速やかに消費期限が記載されたラベルを貼付し販売すべきところ一定時間ラベルを貼付せず、消費期限を延長した販売や一度売場に陳列した商品に再度消費期限が記載されたラベルを貼付する
これはこうした料理の消費期限が短く、長時間の保存に適していないことから大きな問題となります。これまでに健康被害の申し出はないとのことですが、食の安全について重大な懸念を生じさせることは明らかです。
製造ルール逸脱が確認された店舗
製造ルールの逸脱があった店舗として以下の23店舗が公表されています。本日の公表は最終報ではないため、今後とも増加する可能性があります。また製造ルールの逸脱がどれほどのものかの詳細は不明であるため、軽度な(安全性に影響がない)ルールの逸脱があっただけの店舗が含まれている可能性もありますし、反対に軽度なものも含めればより増加する可能性もあります。
- 埼玉県
- 東松山六反町店
- 東浦和店
- 東京都
- 葛西トラックターミナル店
- 足立トラックターミナル店
- 愛知県
- 名古屋つつじが丘店
- 名古屋小塚店
- 京都府
- 久御山町田井店
- 田辺中央店
- 嵐山駅前店
- 大阪府
- 吹田清水店
- 茨木藤の里店
- 茨木彩都あさぎ店
- 寝屋川上神田店
- 東大阪若江北町店
- 大阪諸口5丁目店
- 門真柳田町店
- 大阪浜2丁目店
- 北堀江店
- 東大阪衣摺店
- 大蓮東3丁目店
- 兵庫県
- 川西見野2丁目店
- 川西西多田店
- 福岡県
- 福岡八田1丁目店
最後に
こうした安全に食品に関する期限を偽装した事例として有名なものに赤福があります。これは余った餅を冷凍し、後に解凍してそれを新品同様の形で再度「まき直し」て販売したものです。この際はJAS法を基に農林水産省と保健所の立ち入り調査を受けています。ミニストップは現時点で保健所に報告を済ませているとのことで、今後の実態調査次第では保健所の立ち入り調査もありえなくはないかと思っています。
今後この問題がどういった経緯を辿るのか不明ではありますが、近年増加傾向にある同様の店内調理を提供しているコンビニで問題が発生していないか、などを注意して眺めていこうかと思っています。