ベネズエラのマドゥロ大統領を拘束したとトランプ大統領が発表、首都カラカスでは爆発も

米軍がベネズエラを直接攻撃したとみられ、ベネズエラ野党の動きは現状無し / 2026年01月03日

アメリカ合衆国のトランプ大統領は、ベネズエラに対して麻薬問題を理由に圧力をかけていました。麻薬船の攻撃やベネズエラの直接攻撃が行われるなど、軍事的な行動も目立っていました。

日本時間3日午後、ベネズエラの首都であるカラカスで複数の爆発が確認された後、トランプ大統領によってマドゥロ大統領の拘束が行われたことが発表しました。この記事では簡単に概要とその背景をまとめます。

結論

  1. アメリカ軍がベネズエラを直接攻撃
  2. ベネズエラのマドゥロ大統領がアメリカ政府に拘束され、ベネズエラ国外に移送したとトランプ大統領が発表
  3. ベネズエラの野党の動きは現状不明

ベネズエラと「麻薬問題」

トランプ政権は2020年頃からマドゥロ大統領やその側近を「太陽のカルテル(Cartel of the Suns)のボス」として扱い、国家的な麻薬密輸を行っているとして非難を行っていました。司法省によって起訴が行われ1500万ドルの懸賞金が出されるなどの法的な措置がアメリカ国内で行われており、2025年にはこの懸賞金を2度にわたって引き上げ5000万ドルまで増額するなどの対応が行われいました。

また、2024年のマドゥロ大統領の3選が確定したとされた後は、選挙前に一旦解除されていたベネズエラの国営石油会社(PDVSA)に対する制裁を復活させていました。これに加えてタンカーなどに対する追加の制裁を行うことによって経済的な圧力を高めていました。

これまでは先述したような経済的な圧力に留まっていましたが、昨年9月頃からベネズエラの麻薬密輸船とされる船舶に対し、米軍による攻撃が行われており、複数の死者が発生していました。

また昨年12月の後半には無人機を使用したベネズエラの港に対する攻撃が行われています。これはベネズエラの領土に対して直接的な被害が発生したというものでした。

カラカスでの爆発

日本時間3日、ベネズエラの首都カラカスで、爆発の報告が相次ぎました。これらに加えて軍用のヘリコプターが飛行している様子が現地の住民やテレビ局などから続々と投稿されました。

また、ヘリコプターから何かしらの攻撃が行われている様子の映像も公開されています。

AP通信も首都で少なくとも7回の爆発があったと現地から報道を行ったほか、CBSテレビは政権関係者の話として米軍が作戦を行った旨を報じていました。ここから、カラカスにおいて米軍が何かしらの軍事的な作戦を行った可能性が示唆されていました。

マドゥロ大統領拘束を発表

ドナルド・トランプ大統領は、日本時間3日18時21分、Truth Socialにおいてベネズエラにおける米軍の活動に関する投稿を行いました。ここにおいては作戦が成功したこと及び マドゥロ大統領は夫人と共に拘束され、国外へ移送された ことが明らかにされています。またこの作戦はアメリカの法執行機関と共に行ったことが示されています。

ドナルド・トランプ大統領による投稿のスクリーンショット。「The United States of America has successfully carried out a large scale strike against Venezuela and its leader, President Nicolas Maduro, who has been, along with his wife, captured and flown out of the Country. This operation was done in conjunction with U.S. Law Enforcement. Details to follow. There will be a News Conference today at 11 A.M., at Mar-a-Lago. Thank you for your attention to this matter! President DONALD J. TRUMP」と記されている。

この投稿においては、日本時間4日1時からマー・ア・ラゴにおいて会見を行う旨が示されています。ホワイトハウス公式サイトやマスコミ各社によって中継が行われるかは不明ですが、ここにおいて攻撃の詳細が発表されると思われます。

ベネズエラの野党の動き

先述した通り、2024年に行われた大統領選挙においてマドゥロ大統領は3選を果たしていました。しかし、欧米諸国からは選挙不正の疑念が発生しており経済制裁が行われるに至っていました。

ここにおいて対立候補として立候補し、「落選」させられた候補としてエドムンド・ゴンサレス氏がいます。彼はノーベル平和賞を受賞したマリア・マチャド氏と同じ陣営に所属しており、ベネズエラ国民から一定の支持があるとされています。ゴンサレス氏は選挙後スペインに亡命していました。

また、マチャド氏も身を守るためとして、国内にとどまりつつも居場所が明瞭ではない時期を続けていました。彼らの陣営はカラカスで爆発の目撃情報が相次いでいる最中に、公式アカウントで以下のような声明を発表しました。

告知を出すものはないが、もし存在するのであれば適切なチャネルを用いて出すとしています。ここから、将来的に野党陣営による何かしらのアクションが発生する可能性があります。

アメリカが外国に対して麻薬問題を理由に侵攻した事例として、1989年末から翌年にかけて行われたパナマ侵攻が挙げられます。この際は侵攻開始直前、ノリエガ将軍の対立候補に大統領宣誓を行わせてから、パナマ運河条約などを理由に侵攻を行っていました。

この前例に則れば、アメリカがマドゥロ大統領を正当な大統領として認めず、第三者を大統領として認めた上で侵攻へと踏み切った可能性はあります。しかしながら現在動きがない以上、野党の動きに関しては不明です。

関連リンク

最後に

アメリカが中南米の国家に対して侵攻を行うのは、グレナダ侵攻やパナマ侵攻など過去に事例が複数存在しています。これらは法的根拠が一応は存在していました。今後どのような理由において侵攻を行った旨を公表するのかが今後の注目するべき点かと思います。

また、選挙不正が指摘されているとはいえ、国際的に多くの国に認められている現役の国家元首を国外に移送することは、殊に現代においては極めて珍しい事態といえるでしょう。混乱が現状続いているので確かなことは少ないですが、しばらくは注視しようかと思います。

Writer

Osumi Akari

カテゴリ