海底で作られた地層「タービダイト」

母と混濁流の力は強し / 2023-02-19T00:00:00.000Z

タービダイト(英語: turbidite)」という言葉があります。これはいったいどのような地層なのでしょうか。書きたいことはいっぱいあるのですが、この記事では前回同様にざっくりと伝わることを重視して書いていこうかと思います。

結論

  1. 混濁流によって作られた地層のこと
  2. 混濁流そのものではない

混濁流

前回の記事で混濁流について説明させていただきました。詳細なことは当該記事を参照していただきたいのですが、混濁流は水中で発生する、水と砕屑物が混ざりあった流れのことです。

すなわち混濁流というのは砕屑物を運搬していると言えます。砕屑物が運搬されていくとやがてその多くはどこかの場所で堆積が発生しますので、混濁流に起因する堆積物がどこかに存在してもおかしいことではありません。というわけでその混濁流に起因する堆積物及びそれが陸上で観察されるもの、それがタービダイトです。

タービダイト

タービダイトというのは先述の通り混濁流によって移動した砕屑物が堆積してできる堆積物のことを指します。混濁流によって移動した砕屑物というのは、別にその砕屑物がどのようなサイズであるかというのはあまり重要な問題とされず、タービダイトであるからといって一様に決めつけないで欲しいのですが、その多くは砂~シルトで形成されていることが知られています。また陸上に上がってくるまでの過程で、陸から供給される泥が堆積することも多いため、砂泥互層となっている場合もあります。

さらに言えば理論的である、ということを強く認識してはいただきたいものの「ブーマシーケンス」と呼ばれる堆積構造が見れることが知られています。詳細なことについてはリンク先を参照していただきたいものの、大まかに言えばタービダイト内には葉理の構造などでいくつかの部分に分けられる構造がよく見られるというものです。これはタービダイトの堆積環境(形成過程)が一般化しやすいという暗黙の前提があり、個人的にはこの見方に凝り固まることは本当に良くないと思っているのですが、であるからといって無視できないものでもあるのでちょっと複雑な気持ちがあるということを付記しておこうかと思います。

実例

タービダイトが陸上に表われるような場所は世界まで行かなくとも日本中にたくさんあるので、例を示すのがむしろ大変なのですが、ここでは高知県東部に所在します室戸岬の物を挙げておきましょう。

室戸岬周辺で見られるタービダイト

室戸岬周辺の海岸沿いにはこのようなタービダイトがよく見られます。先述したような特徴がよく表れていますね。しかしながら室戸岬というのは南海トラフが直近に所在することもあり、ぐんにゃぐにゃに曲がるほど圧力を受けていることも知られており、その意味では一般的なタービダイトと言い切れるものではないのですが、それはそれとして面白いので調べて見ると良いと思います。室戸岬周辺の付加体は時間的にかなり連続しているため、動けば動くだけ歴史を辿ることも行いやすいというのも楽しいと言えるでしょう。

関連リンク

最後に

前回の記事と合わせてざっくりと混濁流とタービダイトについて説明させていただきました。この辺りの話は私が好きなので、あまりまとまりのないものとなってしまいましたが、何らかの参考になれば幸いです。

Writer

Osumi Akari