キラウエア火山はハワイにある活火山であり、活発な火山活動が確認されています。アメリカのUSGSによってこれらの火山の観測が続けられていたのですが、ハワイ時間12月6日午前9時55分頃、噴火によって発生したテフラによってライブカメラの1つが破壊されてしまいました。
そのライブカメラは破壊される瞬間まで動作しており、USGSによってその様子が公開されています。この記事ではその概要を書いていきたいと思います。
結論
- キラウエア火山では噴火が継続している
- USGSのライブカメラの1つが日本時間12月7日4時55分頃にテフラによって破壊される
- その他のカメラは継続運用中
破壊されるライブカメラ
ハワイは火山活動が活発な地域として知られており、研究が極めて進んでいる地域と言えます。その中でもキラウエア火山は2025年現在も活発な活動が見られており、しばしば噴火が発生していることで知られています。ハワイの溶岩はSiO2濃度が低く、溶岩流がよく形成されていることが有名です。
USGSの公式アカウントであるUSGS Volcanoesによって、ライブカメラが破壊される様子をそのおよそ2分前から記録している動画がアップロードされています。このカメラはキラウエア火山のハレマウマウ火口周辺に設置されていたとのことで、「V3」と呼ばれていたとのことです。
In case you ever wondered what it would be liked to be engulfed in a lava fountain...
— USGS Volcanoes🌋 (@USGSVolcanoes) December 6, 2025
This video was recorded by the V3 camera, located on the south rim of Halema‘uma‘u crater at the summit of Kīlauea volcano on the Island of Hawai‘i. The camera, located in a hazardous closed… pic.twitter.com/7coXye39AK
これに伴ってライブカメラ配信は終了してしまいました。なお、破壊される様子を記録した動画は少々長いものとなりますので、埋まる瞬間を映した6秒を切り抜き、かつクロップしたものは以下のものとなります。

USGSによって記録された、テフラによって火山に設置されたライブカメラが埋まる瞬間の様子。すごい
from: x.com/USGSVolcanoe...
— Osumi Akari (@osumiakari.jp) 2025年12月7日 14:26
[image or embed]
瞬間的に破壊されるというよりは、テフラに徐々に埋まっていくような形であることが分かります。破壊される寸前では、降ってくる大きな粒径のテフラを観察することが出来ます。
その他のライブカメラ
なお、キラウエア火山にはUSGSによってこれ以外のライブカメラが設置されており、これらは破壊されておらず、記事公開時点でも動作し続けています。活発な火山活動を観察したい方はぜひご覧ください。
最後に
キラウエア火山では2025年に少なくとも38回の噴火が発生しており、溶岩や火山砕屑物が継続して放出されています。キラウエア火山周辺に住んでいる人々は少ないため被害はほとんどないものとなっていますし、観光資源としても活用されています。
ライブカメラは危険なところに存在するとはいえ、そうした火山は「恵み」だけを供給しないという教訓を今回のカメラの破壊は教えてくれると思います。火山は当然ながら人の手で撤去できるようなものではありませんので、「恵み」と「脅威」を合わせて受け取る必要があるということを改めて認識しました。