Anthropicが開発するAI「Claude」は、その性能の高さとClaude Codeなどの製品などの存在により、多くのユーザーに支持されていると言えます。有料プランに加入すると、より多くの使用量を使用可能となったり追加機能が利用可能となったりするのですが、割り当てられている使用量を超過した際でもClaudeを使用出来るようにする有料の「追加使用量」という概念が存在します。
4月4日、Anthropicは追加使用量を特定の価格分のバンドル形式で購入できるようになったことを発表しました。また、これに合わせて既存の有料ユーザーにはその1月分の月額使用料金に相当する追加使用量を無償で配布するキャンペーンを行うとのことです。この記事ではその概要と有効化方法を簡単にまとめます。
結論
- 50ドル分の追加使用量を45ドルで購入可能な「バンドル」形式を開始
- 最大で30%引きで購入可能
- Proプランなら20ドル分、Maxプランなら100ドル分・200ドル分など、月額料金に応じた使用量を無償で配布
使用量バンドル
Claudeの有料ユーザーには、それぞれのアカウントごとに5時間ごとに利用可能なセッションごとの上限と、1週間ごとに利用可能な使用量の上限の2種類が存在しています。このため、特定の時間のみ集中的にClaudeを使用するとセッション上限に達して待ちぼうけとなってしまったり、週の半ばなのに長期間Claudeを使用出来なくなってしまったりすることがあります。
このような場合においては「追加使用量」を購入することによって、Claudeを使用可能にすることができます。Claudeの有料プランは月ごとに一定の価格を支払うといった形式のサブスクリプションですが、「追加使用量」は使用した分に応じた額での表記となっており、その額が請求されるシステムとなっています。

これまでは使用した分に応じた支払いのみとなっていましたが、4月4日からは新たに「バンドル」形式での購入が可能となりました。これは特定の追加使用量額を購入する場合において割引を受けられるとのことで、割引率等は以下の表の通りです。
| 購入額 | 追加使用量 | 割引率 |
|---|---|---|
| 45ドル | 50ドル | 10% |
| 200ドル | 250ドル | 20% |
| 700ドル | 1000ドル | 30% |
例えば50ドル分の追加使用量を購入する際、通常の形式で購入すれば額面通り50ドルの請求が行われますが、バンドルで購入すれば45ドル分の支払いのみとなります。最大の割引率である30%引きのバンドルにおいては、700ドルのみを支払うことで1000ドル分の追加使用量を入手できることになるとのことです。
なお、Proプラン及びMaxプランにおいては1ヶ月あたり最大2000ドル相当まで、Teamプランにおいては最大3000ドル相当までの購入制限が存在します。この購入制限はバンドル形式にのみ係るものであり、これを超えた場合においても追加使用量そのものは購入し続けられるとのことです。
追加使用量の配布キャンペーン
Claudeはこの機能の発表に合わせて、日本時間4月4日午前1時(太平洋夏時間4月3日午前9時)時点で、Proプラン・Maxプラン・Teamプランに加入しており、追加使用量をオンにしているユーザーに対して、その月額料金に相当する追加使用量を無償で配布するキャンペーンを行うとのことです。Proプランであれば20ドル分、Maxユーザーであれば100ドル分か200ドル分といったような形で追加使用量が無償で配布されます。Teamプランの場合は、追加使用量が個々のユーザーではなくチームごとに管理が行われているため、チーム全体に対して200ドルが配布されます。

これを受け取るためには、Claudeの設定から「使用量」を選択すると、画像のような案内が出てきます。既に追加使用量をオンにしている場合「クレジットを受け取る」をクリックすれば受け取り完了です。この受け取りは4月17日まで行う必要があるとのことです。
なお、受け取った追加使用量は90日で失効するとのことです。追加使用量は一度受け取ったのちオフとしたとしても、受け取った分は失効として取り扱われないため、無用な消費を防ぐためにも使用する場合に都度オンにする運用を行うことをおすすめします。
関連リンク
- 使用量バンドルを購入 - Claude Support
- Extra usage credit for Pro, Max, and Team plans - Claude Help Center
最後に
特定のある時期のみにClaudeを集中的に活用したいという人や、恒常的に追加使用量を購入するようなヘビーユーザーにとっては、より安く追加使用量を手に入れることが可能になるため、良い改善であると思います。特にこのバンドルは企業ユーザー(Teamプラン)にとってはとても有益であると言え、企業全体でのClaudeの活用がより促進されるのではないかと考えています。
一方で、1000ドル分もの追加使用量を事前に購入する(用意されているということはそのような需要があるということでしょう)のであれば、通常はMax x20プランに加入すると思います。それでも足りないユースケースが存在するということは、Anthropic側で用意しているプランが実際のユースケースを十分にカバーできていない可能性があるということでもあるとも思います。
また、AIを活用するためのツールが発達している現在、Skillsの読み込みやMCPの使用などといった形で、 ユーザーからすれば直感的ではない使用量の消費が増加している と言えます。これらの消費によってユーザーからすれば同じ価格を払っていたとしても、「以前と比べてすぐに上限に達してしまう」ように感じられており、それにも関わらず追加使用量のバンドル購入を促進するような流れが出来てしまえば、ユーザーの不信感が増加してしまうように考えられるため、Anthropicはむやみにこのバンドル購入を促進するというのは難しいでしょう。その点もあるからこそ、月額料金分の無償配布を行って恒常的にプランの上限を超えるように誘導しつつ、クレジットカードで決済可能な状態まで行かせるといった、絶妙なキャンペーンを行っていると考えています。
いずれにしても「使用量」というのがどのように定められているのかが各ユーザーの側からすれば不透明な側面が続いているこの現状が変わらなければ、追加使用量への課金を納得感を持って払うような人はいないと思います。現在Claudeは単なるモデルの進化のみならず、その活用手法を積極的に多様化しようとしており、そのために多数の変更を行っています。しかしながら、この 不透明な「使用量」に関しては本質的な改善は行われていません 。ユーザーに「派手なことばかりやってないで本質的なことを直してほしい」と思われないためにも、速やかに使用量の透明性を上げることが求められるのではないでしょうか。