カルスト地形が水に沈んだ「沈水カルスト」

小笠原諸島行きたい~~~! / 2022-11-05T00:00:00.000Z

ドリーネであったりカレンフェルトであったりといった「カルスト地形」についてざっくりと書いてきました。今回はそのようなカルスト地形が水の下へと沈んで作り出される「沈水カルスト」についてざっくりと書いていこうかと思います。タイトルで内容の全てを回収しきっている気がしますが、頑張って書いていこうかと思います。

結論

  1. カルスト地形が地上で作られる
  2. 水の下へ

Under the Water

カルスト関係なく水の下になってしまったことが関係する地形(?)としては、リアス海岸やフィヨルドというのがあります。例えばフィヨルドは、

  • U字谷が形成される
  • 海の下に沈む

という過程で形成された地形です。リアス海岸であったり沈水カルストというように呼び名が違うのは、初めに形成される地形が異なるからです。初めに形成される地形が異なると同じ水の下へ行ったものでも見た目や特性が大きく変化するので、区別出来たほうが嬉しいですよね。そういうことです。

分かっているとは思いますが、沈水カルストは初めに形成される地形が「カルスト地形」であるこの類のものを表現するためのものです。初めにカルスト地形が作り出された後に海面上昇や地盤沈下によって水の下へと沈んでいきます。

日本の沈水カルスト

沈水カルストそのものの説明は秒速で終わってしまったので、ここからは日本で見られる沈水カルストのうち代表的な2つを紹介していこうと思います。

小笠原

日本で見られる代表的な沈水カルストとして小笠原諸島の父島にあるものが知られています。これは天然記念物にも登録されているで、父島の南部・西部に見られるものです。純粋に見ればリアス海岸と見ることも出来ますが、小笠原諸島の大半が石灰岩によって作り出されているため沈水カルストとみなすことも出来るということです。

地理院地図で周辺の航空写真を見てみましょう。父島の南端に近しいジニービーチ周辺から南西へと延びるように浅瀬が続いており、所々海面上に島や岩が見えています。特に南島と名付けられている細長い島においてはカルスト地形が分かりやすく見えており、島の中央部には海とつながったドリーネが見られます。

石垣島

ちょっと昔の話になるのですが、2014年に九州大学が石垣島で日本最大級の沈水カルストを発見したことが話題になったかと思います。その沈水カルストは名蔵湾という石垣島の南西にある湾にあるのですが、これは父島の事例とは異なり地上にもその痕跡が見えるといった感じのものではありません。つまり海の中に全てが沈んでいるといったものです。

といっても一番浅いところで水面下2メートルといった場所もあるので全く船の上から見えないものではありません。また狭い場所で海底地形が大幅に変化していることから生物多様性が豊かである可能性も示されています。参考文献に挙げた論文の中には海底地形図も示されているので、興味がある方は是非ご覧ください。

参考文献

  • Hironobu Kan, Kensaku Urata, Masayuki Nagao, Nobuyuki Hori, Kazuhiko Fujita, Yusuke Yokoyama, Yosuke Nakashima, Tomoya Ohashi, Kazuhisa Goto, Atsushi Suzuki "Submerged karst landforms observed by multibeam bathymetric survey in Nagura Bay, Ishigaki Island, southwestern Japan" Geomorphology, Volume 229, 2015, Pages 112-124, ISSN 0169-555X, DOI: 10.1016/j.geomorph.2014.07.032, CC BY 3.0.

最後に

次回のざっくりわかる堆積システムシリーズ: 風でも地面は削られる「風食」について

タイトルで中身が回収されきっている記事を書くの、純粋に無理。書くことが無さすぎるのでスッカスカの文章になってしまいました。悲しいです。

Writer

Osumi Akari