「Vodafone」はイギリスに本社を置き、様々な国で事業を展開している通信事業者です。日本においても2000年代前半に当時の「J-フォン」を買収し、2006年にソフトバンクへ譲渡するまで事業を行っていたことで知られています。このうちイギリスのVodafoneネットワークが、13日の14時頃(日本時間23時頃)から通信に障害が発生していることが報じられています。
この記事においては簡単に概要をまとめ、その影響について記録します。
結論
- 携帯回線及び固定回線双方で通信障害が発生
- Vodafoneからインターネットへのトラフィックが大幅に減少中
- 原因は不明瞭で、一部復活は見られるものの影響は継続中
通信障害
Cloudflare Radarによると、13時45分頃(UTC)から、Vodafone(AS5378)からのインターネットへのトラフィックが急激に減少していることが報告されています。
これは日本時間14日1時30分(UTC16時30分)頃においても継続しており、Cloudflare Radarにおいてもトラフィックがほとんどない状況が継続している様子が分かります。
Independentに対し、Vodafoneの広報担当者は「現在、ブロードバンド、4G、5Gサービスに影響するネットワーク上で重大な問題が発生していることを認識しています」と述べており、この問題はVodafoneに認識されていることが分かり、携帯回線と固定回線の双方で通信障害が発生していることが分かります。Vodafoneが提供している「Network status checker」へのアクセスは不安定で、情報を引き出すことは現状難しい状況となっています。
BBCによると、この通信障害はVodafoneそのものだけでなく傘下のネットワークである「Voxi」にも影響があるとされていますが、影響がどこまで波及しているか不明な状態です。
一部復活
Cloudflare Radarによると、日本時間1時00分前後に復活し始めたことが報告されています。
Traffic on Vodafone UK started to recover at around 16:00 UTC, with both AS5378 and AS25135 seeing increasing traffic. The outage lasted approximately two hours.
— Cloudflare Radar (@radar.cloudflare.com) 2025年10月14日 1:21
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これが事実だとするとトラフィックがほぼ無かった時間はちょうど2時間程度であることが示されます。ただし、完全に復旧しているとVodafoneによる宣言がなされたわけではないため、影響が継続している可能性が高いと言えます。
原因
現状原因は不明となっています。停電や技術的な設定ミス等が原因として考えられます。例えば2025年9月にNTT西日本が起こした通信障害はVLANの設定ミス、2022年7月にKDDIが起こした通信障害はルーターの経路設定ミスとなっています。
BBCの記事においてBCSのダニエル・カード氏が「このような事件は、重大なサイバー攻撃ではなく、技術的な障害や構成の誤りによって引き起こされることが多いため、詳細が確認されるまでは推測しないほうがよい」述べている通り、現在は原因を深く推察することは適切ではありません。原因が判明するまで慎重に行動することが良いと言えます。
関連リンク
- Vodafone down: Phone internet not working in huge outage - Independent
- Vodafone down: Thousands of UK customers report broadband issues - BBC
最後に
前回の技術に関する記事: 約7万人分の公的身分証がDiscordのサポートから流出したと判明し、クラッカーは1.6TBのデータを盗んだと主張
速報的記事ですので、内容が十分に集まっておらず断片的な情報ばかりとなってしまいました。これでも参考になれば幸いです。また、上記関連リンクではタイムライン形式での更新が行われているページがありますので、そちらを合わせてご覧いただけますと幸いです。