ユーザー間での無料送金や、Smart Codeを通したQRコード決済などを提供している「pring」は、2018年にサービスを開始し、2021年に推定100億円以上でGoogleに買収されていました。「お金はプリンで進化する。」を掲げ、様々なサービスも手掛けていましたが、5月22日に、今後資金移動業を廃業する旨のお知らせを出し、2026年8月を目途にサービスを終了していく旨が示されました。
この記事ではその概要と、pringユーザーが行うべき操作などについて簡単にまとめています。参考になれば幸いです。
結論
- 8月17日以降、チャージ・出金・決済・送金機能等の一部が順次終了
- 8月24日に資金移動業を廃止・12月1日に完全サービス終了
- 「お金を進化」ならずか
2026年8月を目途にサービス終了
2026年5月22日、pringは公式サイト上において「pringアプリサービス終了のお知らせ」と題したお知らせを出し、送金・決済アプリである「pring」のサービスが終了することを発表しました。このお知らせにおいてはサービス終了スケジュールも合わせて発表されておりますので、pringユーザーの皆さんは直接確認することをおすすめします。

なお、このお知らせに関してはサービス終了に至った経緯に関して詳細は記されていません。また、記事公開時点では親会社であるGoogle等からのアナウンスは確認できていません。以降、ユーザーに関係あるであろうトピックを簡単にまとめます。
必要な操作は8月16日までに
8月17日0時以降、チャージ・ATMでの出金・決済・送金機能等の一部が順次終了する旨が示されています。別段落には登録銀行口座に対しては8月31日まで出金が出来る旨が記載されていますが、詳細は不明です。このため、 2026年8月16日までに必要な操作(出金等)を行うことが推奨 します。なお、2024年4月に入出金に使用可能な銀行が大幅に減少しているため、長期間使用していないユーザーは確認を行うことをおすすめします。
また、2026年9月1日時点で残高がpring上に残っている場合、9月22日までに登録されている銀行口座に対して振り込みを行うとしています。この際の手数料はpringが負担するとのことですが、登録されている情報と実際の状況に差異がある場合などに関しては自動的に返金が行われない可能性があるとのことです。この場合、11月16日までに銀行口座の再登録が可能であるとのことですが、pringが適切と認める方法による返金となる可能性もあるため留意が必要です。
この後、12月1日にはカスタマーサポートの問い合わせ対応を含めた全てのサービスが終了するとのことです。これ以降は問い合わせ等も難しくなると考えられますので、注意する必要があると考えられます。
関連リンク
- pringアプリサービス終了のお知らせ - pring(プリン) - お金コミュニケーションアプリ
- 「pring」終了へ Googleが巨額で買収した日本の送金アプリ、Google Payへの統合は実現せず - ITmedia NEWS
最後に
前回の技術に関する記事: MITライセンス下の「OxideAV」にFFmpeg関連コードが混入か、Mt.Goxのマルク・カルプレス氏が「クリーンルーム」で作成したエンコーダー
個人的に、かつてこのサイトへの贈与機能でpring公式アカウントを使用していたこともあり、思い入れの深いサービスです。UIそのものはKyashが勝っていた印象がありましたが、UX全体で見た際にユーザーへの細やかな配慮が感じられて、好きなサービスでした。2024年に新規登録を停止した際、この時が来るというのは分かっていましたが、やっぱりさみしいものです。
2021年にGoogleに買収された直後はまだ新規ユーザーも見かけたものの、(エンドユーザーから見た際の)決済手段として旨味が少ないうえ、送金手段としてみた際には2022年10月にサービスを開始したことら送金やKyash、JPYCなどにその需要の大半を奪われたように感じます。pringのサブアカウント機能に関して、本名を知られたくない相手との間の送金に重宝してましたが、それだけをもって他人に勧めるのはかなり勇気がいりましたので、ネットワーク効果が広がらなかったのかもしれません。
またJ-Coin Payとの関係も気になります。7年前の記事ですがJ-Coin Payの基本的な部分はpringと同様である旨が報じられており、pringがサービスを終了する方向に向かっている現在、保守や新規機能の開発に問題が生じているのではないかと推察しています。当時の競合であったゆうちょPay(銀行Payと相互乗り入れ)は2026年12月にサービス終了する旨が既に発表されており、このような個人間送金・少額決済サービスは徐々に淘汰されていってしまう時代になってきたのでしょうか。
pring自体、以前は法人送金なども手掛けており、1件50円と銀行振り込みと比較して安価な送金を提供してはいましたが、利用が広がらなかったのか早々に撤退しています。「お金を進化」させようと様々なことを行ってきたのは分かるのですが、社会的な受け入れが進まなかったのがこの始末ということですので、新しいサービス・良いサービスであるからといって上手くはいかないのだと感じています。
pringにおいて示されていた「お金でコミュニケーションする」というものは個人的には面白いコンセプトだと思っていましたが、結局のところ乾燥した決済に落ち着いたと思えばよいのでしょうか。まだまだ上手くこのサービス終了を飲み込めてはいませんが、今後ともぼんやりと考えていきたいと思います。