Claude Codeに「ルーティン」機能が追加、パッケージ化された自動処理をクラウド上で実行可能

スケジュール機能が大幅進化、ローカルマシン起動不要で一定時刻やHTTP API・GitHub Webhookなどで起動可能 / 2026年04月15日

Claude Codeは、自然言語で指示を行うとプログラミングが出来る機能としてではなく、MCP機能を用いて既存のツールから情報を効率的に引き出せたり、デスクトップ上で自律的に動作を行う「Claude Cowork」の基となったりなど、様々な機能を有していることで知られています。一方、これまではユーザーのマシンが起動している必要があり、例えば朝8時にメールやSlack・今日の予定の要約をまとめて提示するといった用途に使うためには、ユーザーのマシン上でsystemd.timerの設定を行うかClaude Code上でスケジュール設定などをする必要があり、技術的に可能とはいえ難儀なものでした。

4月14日、Anthropicは新たに「ルーティン」機能を研究プレビュー版として公開しました。この記事ではその概要と設定方法を簡単にまとめます。

結論

  1. プロンプト・リポジトリ・コネクタなどの設定を一度行うと自動で実行できる機能、Web版Claude Codeと同様にクラウドでも実行可能
  2. cronのように設定できる一定時刻の繰り返しやHTTP APIへのPOST、GitHub Webhookなどで起動可能。手動実行も可能
  3. 新たに「1日の含まれるルーティン実行数」上限が設定、超過した分は「追加使用量」が必要

一度設定すれば自動実行

Claude Codeのルーティン機能は、後述する設定を行うことによって特定の作業を自動的に実行できる機能であり、ユーザーが能動的にチャットなどを用いて機能を呼び出す必要が無いものとなっています。実行環境はClaudeによって用意されたクラウド環境(Web版Claude Codeの実行環境)も選択可能であり、実行する場合においてはユーザー側で何らかのマシンが起動している必要はないとのことです。

既にテンプレートが用意されており、一般的なユースケースの多くはカバーされており導入の敷居が下げられています。このユースケースの中には届いた複数のメールを確認するといった、Claude Codeの主目的ではないものも含まれており、ビジネス用途で使用することも可能となっています。

スケジュール機能との違い

一方、Claude Codeにはこれまで「スケジュール機能」が用意されていました。これは名称の通り一定のスケジュールに沿って特定のタスクを実行する機能であり、今回発表されたルーティン機能と類似しています。これらとの違いを表にまとめると以下のようになります。

比較対象 ルーティン スケジュールタスク(クラウド) スケジュールタスク(ローカル) /loop(セッション内)
実行環境 Anthropicのクラウド Anthropicのクラウド ユーザーのマシン ユーザーのマシン
マシン起動 不要 不要 必要 必要
セッションを開いておく必要 不要 不要 不要 必要
再起動後の永続性 あり あり あり なし(セッション単位)
ローカルファイルへのアクセス 不可 不可 可能 可能
MCPサーバー タスクごとにコネクタを設定 タスクごとにコネクタを設定 設定ファイル+コネクタ セッションから継承
操作の承認確認 なし なし タスクごとに設定可能 セッションから継承
スケジュールのカスタマイズ CLIの/schedule経由 CLIの/schedule経由 可能 可能
最小実行間隔 1時間 1時間 1分 1分
トリガーの種類 スケジュール + HTTP API + GitHub Webhook スケジュール スケジュール スケジュール・cron
複数トリガーの組み合わせ 可能 不可 不可 不可
日次実行制限 あり なし なし なし
作成方法 Web・CLI /schedule ・デスクトップアプリ Web・CLI /schedule ・デスクトップアプリ CLI /schedule ・デスクトップアプリ CLI /loop

この表より、Web版Claude Codeにおけるスケジュール機能とほぼ同様の機能であることが伺えます。しかしながら、トリガー回りが強化されている他、日単位の実行制限が追加されている特徴があります。ただしスケジュール機能のドキュメント上でクラウド上のスケジュール機能のリンクがルーティン機能へのリンクとなっているため、今後の変化に留意が必要です。

設定方法

Claudeのデスクトップ版アプリでCode画面を開き、ルーティン設定画面へと遷移した状態のスクリーンショット。

このルーティン機能は、先述したClaudeの有料プランに加入しており、最新版のClaudeデスクトップアプリもしくはWebサイトから設定を行うことが可能です。サイドバー中から「コード」を選択しWeb版Claude Codeを選択すると「ルーチン」の設定が可能です。

既に例が用意されており、場合によってはこれを多少カスタマイズするだけで用が済むかもしれません。例えば「Briefing」においては、Googleカレンダー・Gmail・Slackへのコネクタを活用し、重要なスケジュールや返信するべきメール・Slackのメッセージなどを絞り込んだものを、平日の特定時刻にユーザーへ提示するといったことが可能となっています。

Claude Codeのルーティン機能の例である「Briefing」のスクリーンショット。

もちろんユーザーが独自に設定を行うことも可能です。設定することは大まかに以下にまとめられます。

  • 起動条件
    • cronと同様の時刻条件を設定可能
    • HTTP APIへのPOST、GitHub Webhookも可能
    • 複数の条件を組み合わせることも可能
  • プロンプト
  • 使用するモデル
  • 実行環境
    • リモートで実行する場合はWeb版Claude Codeで設定可能な環境を選択可能
  • (必要であれば)GitHub上の作業リポジトリ
  • 使用可能なコネクタ・権限

また、Claude CodeのCLIを使用している場合は、任意のセッションにおいて /schedule を用いることで、新たなルーティンの作成及び既存のルーティンの管理を行うことが可能とのことです。また /schedule run により手動でのルーティンの即時実行を行うことが可能となっています。詳細は公式ドキュメントで確認することが可能です。

使用制限

Claude Codeの使用量ページにおいて「1日の含まれるルーティン実行数」を表示した際のスクリーンショット。

「1日の含まれるルーティン実行数」として、追加の使用制限が設定されています。機能を発表したブログによると、ユーザー単位でプランごとに異なる使用制限が設定されており、24時間ごとの更新となるとのことです。

  • Proプラン: 5回
  • Maxプラン: 15回
  • Teamsプラン・Enterpriseプラン: 25回

これを超えてルーティンを実行する場合は、プランごとに割り当てられた使用量ではなく、追加使用量を用いる必要があるとのことです。追加使用量は従量課金制であり、事前に購入することも可能ですが、プランごとの使用量よりも割高なものとなっています。

関連リンク

最後に

この機能はこれまで設定可能であったスケジュール機能を大幅にアップデートしたものといえ、設定の利便性及び柔軟性が大幅に進化しています。特にクラウド環境での設定が行いやすくなったことは、Claudeの活用の幅を広げるものになったと言えます。

初めにこの機能は既存のClaude Codeの利用者にとっては極めて有益でしょう。特にこれまでバッチ作業で深夜に行っていた作業にClaudeを直接組み込めるようになったり、エラーが発生した際にAPIを叩いて分析を行わせた上でSlackに投稿させたりするなど、保守作業の大幅な効率化を行えるようになるかと思います。

また、これまでClaude Codeを利用するメリットが小さかったビジネスユーザーにおいて、退勤時・出勤時に行う 定例的な作業をある程度自動化できるというのはメリット でしょう。特に例に挙げたメールのブリーフィングといった例は、別に勤務時間内に動作させる必要もないため、例えば始業開始の30分前に実行を開始するように設定することで、始業時にちょうどやるべきことのリストが用意されている上、追加のチェックなどもわずか30分に来たメールを見るだけで済むといったように出来るというのは、誰にとっても分かりやすいメリットであると言えます。直近に発表されたClaude for Wordなどと合わせて、デスクトップ上での作業に生成AIを極めて効率的に活用できるようになったという点で、Claudeの導入が加速するのではないでしょうか。

このような用途にはOpenClawやその関連ツールが使われてきたのですが、その風潮にも変化が起こるかもしれません。特にローカルに24時間動作するマシンを要しないことがメリットであり、ローカルファイルの読み取り・編集が少ないユーザーにとっては導入の敷居が大きく下がったと言えるでしょう。

Web版Claude Codeはそのリリース時よりクラウド上で実行することが可能となっていました。これまではローカル上でClaude Codeを実行するメリットを上回るメリットを考えることが難しいものとなっていましたが、リモートで動かすルーティンはローカルマシンが起動している必要が無いという点で極めて優れていると言えるでしょう。もちろんスケジュール機能と同様、ローカルでも設定することが出来るようになっており、ユースケースに合った形でルーティンを導入できるというのは利便性が高いと言えます。

一方、実行制限が存在することは理解できるものの、それを超過した場合は追加使用量の使用となるというのは不安な点ではあります。追加使用量は事実上高価なClaude APIの利用と変わらないといった側面があり、コストが突然大きなものになりかねません。

さらに定額である有料プランとは異なり、追加使用量は従量課金制となっています。定刻での実行において実行制限を超過しないように使用することは簡単ですが、APIやGitHub Webhookを通して使用する場合、ユースケースにおいてはその回数を事前に予測することが難しい場合も考えられます。このためルーティンの導入を行う際は慎重な設定が求められていることを忘れないことが重要であると考えられます。

Writer

Osumi Akari

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